商品紹介

金型・冷金塗料サーメット・ヴェールNo1スプレー

サーメット・ヴェールは第2次大戦中、ドイツでUボートのシュノーケル(SCS1等)をつくるために開発されました。シュノーケルは金型直注・水冷式の遠心鋳造法で約1万本が生産されております。サーメット・ヴェールNo.1は急熱〜急冷時、塗膜が湧いたり、剥離しない特殊な結合剤(ケイ酸エフィール)と顔料(アルミニウム粉末)および溶剤(エチルアルコール)等により構成されています。今日、サーメット・ヴェールNo.1は銅合金、鋳鉄、鋳鋼の金型および冷金に多用されていますが、次にその仕様および用途例をご紹介します。

■ 仕様・用途例

  • 1)金型、冷金(鋳鉄製)をサンド・ブラストなどでスケールや汚物を除去して下さい。
  • 2)サーメット・ヴェールNo.1を塗布して下さい。一般に素地が隠蔽してから更にひと吹き前面に塗布します。(乾燥塗膜厚:20〜30ミクロン)。
  • 3)サーメット・ヴェールNo.1は15〜30分(夏〜冬)放置すると指触硬化しますが、現場では塗布約10分後、プロパンなどのバーナーで加熱しております。本塗料は火炎で急熱しても塗膜が湧いたり、剥離しません。また高温から水中に投じても変化しません。
  • 4)鋳鉄、鋳鋼工場で半自動式もしくは大きな鋳物を金型で鋳造する場合には、サーメット・ヴェールNo.1を塗布後、鋳鉄用にはアセチレン炎で煤煙をつけ(スーテング法)、鋳鋼用にはアルコール系のジルコン塗料を塗布して下さい。
  • 5)クロム鋳鋼(SCS1,SCS6等)に発生する「オレンジ・ピール:痘欠陥」はサーメット・ヴェールNo.1を塗布すると解消されます。通常アルコール系のジルコン塗料を塗布後、本剤を重複塗布しています。
  • 6)シェル・モールドの内面にサーメット・ヴェールNo.1を塗布し、これを火炎で加熱し、フェノール樹脂の大半を消去後、上型と下型を水ガラス系のボンドに接着すると低炭素のステンレス鋳鋼(SUS304相等品)も鋳造できます。勿論、シェル・モールド全体をサーメット・ヴェールNo.1に浸漬し、乾燥後加熱してフェノール樹脂を消去するのがベターですが、幾分コスト高になります。
  • 7)高・中・低周波の銅管、キュポラの胴体、取鍋、作業衣および手袋などにサーメット・ヴェールNo.1を塗布すると装置、機具の延命、安全性を改善できます。