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連続製鋼法Σ・スメルティング

連続製鋼法は鉄鋼界の永年の夢であります。20世紀後半に始まった宇宙工学の急速な進歩は鉄鋼界にも数々の恩恵をもたらし、連続製鋼法もいよいよ現実のものになりつつあります。弊社でもこの技術にメスを加え、今般全く独創的な連続製鋼法(Σ・スメルティング)を考案しました。本法は高炉より出湯した溶銑にAlあるいはCaなどを添加し、溶銑中のPをAlPまたはCa3P2とし、次にこの溶銑中に含水酸化鉄・・約10%含水ミルスケール(+α)を投入し、発生した水蒸気(分解水素)および酸化鉄で、脱P、脱S、脱Siを行い、最後にこの溶湯を眞空脱ガス-脱炭装置(RH-OB)を兼備したタンディッシュに導入、鋼をつくるものであります。次に反応式を示します。

下図に乾燥ミルスケールおよび10%含水ミルスケール(+α)を溶銑中に添加した場合の脱Si率を示す。実験の結果乾燥ミルスケールの脱Si率が約40%内外であるのに拘わらず含水ミルスケール(+α)の脱Si率が70〜80%と著しく向上する事が判明しました。なお、前者の場合スラグが発泡したが、後者の場合は異常が認められませんでした。

■ ミルスケールの添加量と脱Si率

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下図に連続製鋼法(Σ・スメルティング)の概要を示す。これらの技術は製鉄業界各位のテクニカル・スキルと相俟って取り組まれてこそ、その眞価を発揮するものと確信する。

■ 連続製鋼法(Σ・スメルティング)

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